８・６広島青空集会

8時15分の合図と共に原爆ドームに向かって手を合わせました。
65年前、原爆は14万人もの人々を虐殺し、それ以上の被爆者を生み出しました。
私たちは毎年、この日、原爆ドーム前で反戦、反核、反原発、被爆者・二世・三世への国家補償を訴えています。同時に写真展「戦争と原爆展－命を脅かすもの－」や上関原発建設反対の署名を集めました。
集会前に立ち寄ってくださったブラジル在住の被爆者は、在外被爆者の苦難を話された後、「日本企業はベトナムに原発を輸出しようとしています。上関にもベトナムにも原発はいりません」と発言されました。また韓国の原爆被害者を救援する市民の会・広島支部長の豊永さんは「今も在外被爆者と日本に住む被爆者では援護に差があります。どこに住んでいても同じような援護が受けられるようにして欲しい」と訴えました。
10時30分青空集会が開始されました。

基調報告では「今、米韓合同軍事演習が日本海で行われ、自衛隊員が４名がオブザーバー参加しています。
この姿勢は朝鮮民主主義人民共和国や他のアジアの国からみたら挑発行為にみえます。
原爆死没者慰霊碑には「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」とあります。
これは二度と侵略戦争を起こさないという意味だと思います。
今回アメリカの駐日大使が平和式典に参加します。原爆投下は人体実験であり、アジア支配を目論んだもので戦争犯罪です。
アメリカ政府はまず原爆投下を謝罪をすべきです。謝罪すると言うことは、二度と核兵器を使用しないと誓うことです。そうしないと核兵器廃絶はできません。
アメリカとロシアが核兵器の９割を保持しています。この二国がまず核兵器廃絶をしなければなりません。
そのためにもアジアから米軍基地を撤去することが必要です。
現在、被爆者手帳所持者は約23万人で平均年齢は77才弱になり高齢化しています。
その被爆者が集団訴訟に起ち上がり、原爆の被害の過小評価をするなと訴えてきました。
それは放射線の影響を過小評価する日本政府を許せなかったからです。
これは臨界事故被害者の訴えを隠蔽しようとする姿勢と同じです。決して許してはなりません。
核兵器廃絶と原発の建設に反対することを一体のものとして取り組みましょう。
そして世界中から核も原発もない世界を作ろう！」と発言しました。
続いて韓国AWC、ＡＮＳＷＥＲ連合（米国）、アジア太平洋反米軍基地ネットワーク、台湾労働人権協会から届いた連帯メッセージを紹介しました。（フィリピン新民族主義者同盟（ＢＡＹＡＮ）からも後日到着）
連帯メッセージの全文はこちら→　http://www005.upp.so-net.ne.jp/hibaku2/m-86/m-86-10m.htm
次にアジアンさんが「青い空」など二曲を歌い、集会を盛り上げます。
参加団体の発言では労働者、学生、若者、障害者がそれぞれの立場で実践していることや平和への思いを述べました。
並行して開催した写真展には多くの人が足を止められました。

今回のテーマは「命を脅かすもの」です。
原爆、軍事基地、劣化ウラン弾、そして原発の写真を展示しました。
全ての写真に英訳を付けていたので、外国から来た人々もじっくり読んでくれました。
外国から来た人には英訳した被爆体験を渡しました。
今年は例年より外国からの参加者が多く感じました。
一人ひとりが声を上げ、共感し、行動することが平和な社会を作る大きな力になると信じています。