祝島&長島観察会 二日目
28日
朝食の後、朝市に向かいました。港周辺に様々な商品が並んでいます。
祝島で採れた野菜や氏本農園の豚肉、祝島のヒジキを使ったパンに美味しいコーヒー、フェアトレードの商品…。
お店を出しているのは祝島に元々住んでいる人からIターン者など様々です。
買い手も地元住民から私たちのような島外の人々など様々でした。
賑やかな朝市でした。
お昼前「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の事務局の山戸孝さんより、お話しをお伺いしました。
=山戸孝さんのお話し=
祝島には原発の下請労働を経験した島民が約20名いました。
また広島原爆被爆者やその家族がおり、原発や放射能への嫌悪感を持つ人達がいました。
しかも上関原発予定地は祝島の集落の対岸で、ちょうど朝日の昇る方角です。
一本釣りを中心とする漁業者にとって、予定地周辺の海は重要な漁場でもあります。
遊漁船のお客は広島方面の人が主力で、その人達が「原発が建ったらもう来れない」とおっしゃています。
原発ができたら生活が成り立たなくなります。
その上、祝島は離島です。もし事故が起きた時、逃げようがありません。
こうした理由から祝島島民の9割が上関原発建設に反対してきました。
「原発反対」を訴えながら島内を歩く、月曜デモは1157回を迎えます。
東京電力福島第一原発の大事故の後、もう原発は建たないのではと思っていましたが、安倍政権になり状況が変わってきています。
中国電力が申請した田ノ浦の公有水面埋立免許の延長申請の判断を山本山口県知事は、一年先送りにしました。
原発は建設工事前から、人の心・地域生活を破壊します。
今後も頑張るので協力してください。
昼食は「こいわい食堂」で頂きました。
こいわい定食に氏本農園の豚を使った料理をオプションで付けてもらいました。
小おかみの芳川太佳子さより、料理の説明をして頂きました。
どれも祝島で採れたもの、祝島の人が調理したものです。オプションは氏本農園の豚を使った肉じゃがでした。
とても美味しかったです。
午後からは祝島公民館で開かれている「フタバから遠く離れて」上映会&トークライブを観に行きました。
会場は超満員です。
「フタバから遠く離れて」は舩橋淳監督が避難所や被災地を9ヶ月にわたり記録した映画です。
そこには原発事故により分断された双葉町の人々や人が住まなくなった町の現実が映し出されていました。直視できない映像もたくさんありました。
映画終了後、トークライブが行われました。
パネラーは「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の清水敏保代表、井戸川克隆前双葉町長、舩橋淳監督、飯田哲也さんです。
清水代表は3・11後すぐに駆けつけた被災地の様子や今の上関原発建設計画についての山口県知事の態度について話されました。
井戸川前双葉町長は3・11後、線量計を片手に町民と避難した時のリアルな様子を話されました。
話の中で井戸川前双葉町長が何度も「まだ事故は収束していません」と繰り返していたのが印象的です。
また井戸川前双葉町長は、福島県も日本政府も何もしようとせず、今後も何もしないだろうと思い、「ヒバクシャ手帳」を町独自で作ることにしたそうです。
お話しを最後まで聞きたかったが、帰りの船の時間が迫っており、途中で帰らざるを得なかったのが残念です。
今回は一日目の夜に参加者の交流がゆっくりできました。
山口県外からの参加者も多く、情報交換を活発にできたことが良かったです。
おまけ