第12回日韓被爆二世交流会

6月16日~17日、第12回日韓被爆二世交流会が広島で開かれました。
主催は、全国被爆二世団体連絡協議会(以下、二世協)、原水爆禁止日本国民会議、韓国被爆二世の会です。
韓国(ソウル、釜山、ピョンテク)から8名、日本(広島、長崎、福岡、山口、大阪、神奈川、東京など)から約40名が参加しました。
一日目は参加者全員が自己紹介をし、親睦を図りました。
二日目は交流会が開かれました。
まず、主催者あいさつとして二世協の崎山副会長から、「全ての被爆者・二世に被爆者援護法が適用されること。福島の被爆者にも援護がされること。野田首相による原発再稼働を許さない取り組みを行うこと」が提起されました。
次に来賓として出席された駐広島大韓民国総領事・辛亨根(シンヒヨングン)さんが「韓国人被爆者の問題はまだ課題はあるが、韓日の被爆者の協力で解決してきている。
被爆者はどこにいても被爆者。戦後賠償や従軍慰安婦問題も未来志向で解決していきましょう」とご挨拶をされました。
辛総領事は韓国原爆被害者協会会長を務めた故辛泳洙(シンヨンス)さんの息子さんで被爆二世です。
続いて、韓国被爆二世の会の李会長よりこれまでの日韓被爆二世交流会と高校生1万人署名運動の報告がありました。
李会長は報告の冒頭、「昨年、山口で日韓被爆二世交流会が行われたとき、山口市にある原爆死没者の碑に韓国人被爆者も埋葬されていることをお聞きした。その時に韓国の国の花であるムクゲを寄贈したいと話したが、検疫上、花の寄贈は難しい。
代わりに釜山の民主公園に咲いたムクゲの写真を撮ってきたので、寄贈します」と、綺麗な額縁に入ったムクゲの写真を寄贈して下さいました。(ムクゲの写真は原爆
死没者の碑を管理している「ゆだ苑」に寄贈します。)
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そして李会長の報告では12回の日韓被爆二世交流会や高校生1万人署名運動の様子がパワーポイントで紹介されました。
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高校生1万人署名運動に参加した高校生の中には医師になり平和貢献したり、日韓の架け橋となるため通訳になった人もいるそうです。
李会長は「こうした交流をすることで、被爆者が被爆者と名乗り出やすくなっている」と締めくくられました。

日本側からは二世協の崎山副会長が「日本の被爆二世運動について~現状と課題」について報告されました。
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まず、先日、原子爆弾後障害研究会で発表された
「広島原爆後に生まれた子どもの白血病罹患率が、被爆後10年以内に生まれ、両親とも被爆の場合、その他の場合に比べて優位に高くなっていた」ということに触れ、「私たちは日本政府が過去に行った戦争の結果存在している。その責任を果たす立場から健康保障と生活保障のシステムを国家補償によって構築することが急務。特に被爆二世健康診断へのガン健診の追加が喫緊の課題」「再びヒバクシャをつくらないために、脱原発へのエネルギー政策の転換が求められている。
今後フクシマとも連帯し、再びヒバクシャをつくらないめに、核のない戦争のない、平和な世界の実現のために、日韓の被爆二世が連帯を深め、貢献していくことを確認します。」と締めくくられました。
最後に来年も日韓被爆二世交流会が盛大に行われることを約束し、再会を願って終了しました。

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